町指定文化財 旧加藤家住宅の土壁修繕が行われました。
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町指定文化財 旧加藤家住宅の壁がきれいになりました!
昨年度行ったクラウドファンディングを受けて、町指定文化財 旧加藤家住宅の土壁修繕が行われました。
作業を行ったのは、10月6・7日及び12・13日の4日間です。
6・7日は、土壁の傷んでいるところを面単位ではがしました。
土壁は「小舞(こまい)」という、竹を細く切って組んだものに土を塗り重ねることによって作られます。今回の修繕では、一番表面になっている「仕上げ塗り」である「砂ずり」の層をはがし、下地の状態にします。この時、柱との境が割れて剥がれていたりする場合は、割れ目を埋め、下地の面にひび割れなどが無いように直します。ここで数日間乾かします。乾燥が悪いと、壁にカビが生えることもあるそうです。かつては、次の塗りの工程に移るまでに2年間も乾燥させた家もあったそうです。(「宮代町史 民俗編」より)
下地が乾いたことが確認できた12・13日には、仕上げ塗りを行いました。下地と仕上げの土がしっかり密着するようにするために、霧状にした水を吹き付けてから仕上げ塗りを施します。仕上げ塗りにつかうのは、砂と里土(荒木田土)をフルイで振り混ぜたものに、揉んだ藁を入れて柔らかくねり混ぜたものです。砂が全体の7割ほどになっていることから、「砂ずり」とも呼ばれます。塗り終わった壁は、明るい黄土色となっていて、約30年前に移築した当時を思い起こさせます。
これから数年をかけて土壁の色は変化していきます。新築の家がほとんど新建材となった今では、なかなか見ることのできない貴重な景色となります。
今月28日からは、令和5年度特別展「古代のみやしろ~古墳時代の宮代町~」が始まります。また、11月12日(日)には、「西原自然の森フェスタ&すてっぷまつり」が行われますが、旧加藤家住宅の縁側を舞台にした「加藤家音楽会」や建物前の広場で「かやぶきバザール」が行われます。特別展や秋の西原自然の森と共に、土壁の美しい色をご覧に資料館にお越しになりませんか。
土壁の傷んだ部分の表層(仕上げ塗り)をはがします。下地が欠けてしまった部分は、下地用の土を使って補修しておきます。
下地を整えて仕上げ塗りをします。
塗り直しの完了です。移築したての頃の様子に戻りました。
お問い合わせ
宮代町役場教育推進課文化財保護担当(郷土資料館)
電話: 0480-34-8882
ファックス: 0480-32-5601
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