ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

あしあと

    02「量る.計る.測る」

    • [初版公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:2613

    「はかる」という言葉

    広辞苑によると、「はかる」とは「仕上げようと予定した作業の進捗状態を数量・重さ・長さなどについて見当をつける意。」とあります。さらに詳細にみていくと、「はかる」は「計る/測る/量る/図る/諮る/謀る」などといういくつかの漢字により示され、いろいろな意味があることもわかります。前の3つの漢字は「数量を知ろうとすること」であり、後ろの3つの漢字は「物事を予測して考える」といった意味の違いがあります。
    今回の展示では、道具を使う必要のある「量る・計る・測る」の3つの漢字の「はかる」をテーマに、関係する道具類を展示しました。この3文字の漢字が示す「はかる」のおおよその意味は、広辞苑の説明を読んでみると、(1)数える。計算する。(2)はかり・ます・ものさしで、重さ・量・長さを知ろうと試みる。見つもる。とあります。
    資料館の収蔵品は、これらの「はかる」道具すべてが揃っているわけではありません。残念ながら、特に「長さをはかる」道具である「ものさし」など、日常的によく使わるありふれた道具ほど無いといえます。そのため、今回の展示でご紹介できなかった道具については、引き続き収蔵資料として受け入れをおこなっていくことが、これからの課題の一つと考えています。

    暮らしの中の「はかる」の歴史

    昔々、人々が農耕生活を始めると、暮らしの中では物を計量したり数を数えたりする必要が出てきました。
    計測のための器具が考え出される前には、人の手や足などの身体そのものが物をはかるための道具として用いられました。そのときの単位は、中国から伝わった単位に日本独自のものが加わって用いられてきたようです。人の身体を使っての計測は、どこでも簡単に計測できるという利点がありました。このころ使用されてきた方法は、人々の生活習慣の一部として今に伝えられているものもあります。
    しかしながら、あまり精度を要求されないものは問題が無いのですが、こういったはかり方では体形など個々の条件が違ってしまいました。
    やがて、税を納めたり商売をするようになると、「同じ条件である」ことが求められるようになってきました。そのために作り出されたのが、秤や枡などの計量器具です。

    暮らしの中の「長さ」

    (1)尋

    両手を左右に伸ばして広げたときの、両手の指先から指先までの長さを示します。農家などでは、縄の長さをはかる基準として使われてきました。商品や職種によっても異なりますが、1尋は五尺または六尺とされた(約150cm~180cm)

    (2)握・束

    手の大きさを基準にした大まかなはかりかたで、こぶしを握ったときの幅を示します。この長さは、草鞋作りなどのときの基準とされました。

    (3)尺

    尺の文字は手のひらを広げて物をはかる形を示した漢字です。親指の先端から中指の先端までの長さを示します。

    暮らしの中の「体積」

    (1)把・束

    一把は両手の親指と中指で稲を掴む量を示し、十把で一束になります。稲や麦などの収穫の際、収穫量の把握をするのに用いられた単位です。

    (2)菊

    両手をくっつけてお椀の形にしたときにすくい上げた量を示します。

    暮らしの中の「重さ」

    (1)貫

    一人の男が肩で担ぐことのできる木材の標準的な重さが約十五貫であるとされました。この体積を一肩といいましたが、穀類の一俵も同様に四斗俵で十五貫とされるなど、重量の慣習的な基準が米一俵イコール約十五貫とされてきました。

    お問い合わせ

    宮代町役場教育推進課文化財保護担当(郷土資料館)

    電話: 0480-34-8882

    ファックス: 0480-32-5601

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

    お問い合わせフォーム