ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

あしあと

    宮代町内のお獅子様

    • [初版公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:2540

    春から夏にかけて行われている厄除け・疫病除け・悪魔除けとして、悪例を病気の災いを追い払う呪力があると信じられている獅子頭を捧持し、村落内の各家や村境を廻り災いを取り除く行事があります。これは一般的に「オシシサマ」「シシマツリ」などと呼ばれ、各地域によってさまざまな名称があります。宮代町では、昔は町内の十数ケ所でこの行事が行われていましたが、現在はお獅子様の村廻りは五ケ所の地区で行われ、各地区ごとにそれぞれ特色のある行事となっています。

    (この記事は平成28年度現在のものです。令和になり、夏に行われるお獅子様の中には、村廻りを休止したお獅子様がいくつかあります。)

    各地区のお獅子様

    獅子頭はどこにあるの?

    獅子頭は各地域で所有している場合と、特定の有名な神社から借用する場合があります。個人又は、各地域で管理しているのは、宿、西原、松の木島は集会所、東は個人宅、前原は宝生院でそれぞれ保管しています。
    神社から借りてくるのは、姫宮神社から逆井、山崎、姫宮の各地域です。八河内は騎西町の玉敷神社から借りています。

    オシシサマ 八河内の獅子

    写真

    八河内のお獅子様の行事は以前は4月5日に行われていました。御利益は厄払いです。行事は、獅子頭と天狗面を騎西町玉敷神社から行事の当日に借りてきて稲荷神社のとなりの集会所から出発し家々を廻ります。各家の縁側から上がり、玄関から出ます。獅子は実際には木の箱に入っており目にすることはできませんが、この獅子を家主の頭の上で揺すりカラカラと音を立てます。そしてこの時、各家ではお札をいただきお賽銭を納めます。最後に、備中岐橋の上で天狗面をかぶっている人を胴揚げして厄を祓います。

    ダンゴジシ 前原の獅子

    ダンゴジシ 前原の獅子の画像

    前原のお獅子様の行事は以前は7月12日に行われていましたが、十年くらい前から12日に近い日曜日に行われるようになりました。御利益は厄払いであると伝えられています。
    行事は、宝生院釈迦堂からムラ持ちの獅子を集会所に運ぶことから始まります。集会所でお祓いした後、子供獅子が出発し、次に大人獅子が出ます。10数年前までは宝生院釈迦堂から直接出発していました。
    獅子は玄関から入り、待っている家の主人をお祓いした後、主人は獅子頭を持って各部屋を廻りました。かつては家々で団子や赤飯や小麦饅頭をふるまったことから「ダンゴジシ」とも呼ばれています。この時出される団子を食べると流行病にかからないと言われています。又、太鼓を叩く音が「ダンゴ、ダンゴ」ときこえるところから、「ダンゴジシ」と呼ばれたとも伝えられています。
    最後に、この行事の大きな特徴でもある祓いの儀礼として村境である隼人堀川の猫島橋に集まり、天狗の持っていた御幣を投げ入れ全員で大声で叫びながら獅子頭の口が川面につくまで下ろし、厄を川に流します。そして獅子を引き上げ、手締めをして行事は終わります。

    (令和3年2月現在、村廻りを休止しています。また、以前は猫島橋で祓いの儀礼がおこなわれていましたが、架け替えにより位置が変わったため、現在は天沼橋でおこなわれています。)

    カケジシ 西原の獅子

    西原のお獅子様の行事は以前は7月21日に行われていたが、現在は21日に近い日曜日に行われるようになりました。ムラ内に病人が出ないようにと行事が行われています。
    行事は獅子頭の保管してある集会所でお祓いをしてから始まります。天狗が先に走り、厄祓いをします。この天狗と獅子が走ることから「カケジシ」とも呼ばれています。以前は百万遍の数珠も持って行われました。現在は獅子が玄関で家の人の頭をかむ真似をしますが、昔は土間を走り抜けていました。訪れた家によっては、お菓子や飲み物を差し入れてくれたりするので、初夏の暑さを庭先の木陰でしのぎながら、そこで休憩をします。最後に姫宮地区との境で手締めをし、行事がおわります。

    オシシサマ 松の木島の獅子

    オシシサマ 松の木島の獅子の画像

    松の木島のお獅子様の行事は、以前は7月20日の姫宮神社の祭礼の翌日である7月21日に行われていましたが、現在はそれに近い日曜日に行われるようになりました。疫病除け、悪魔除けの御利益があると伝えられています。この行事のお陰か、松の木島には伝染病があまり入って来ません。
    行事は、まず獅子頭の保管してある集会所でお祓いから始まります。この後お獅子様と天狗様は各家を廻ります。家の縁側から入り玄関を出ますが、この時、獅子は家の人の頭を噛むまねをし、天狗は御幣で祓いをします。すべての家を廻り最後に古利根川の岸に集まり、神主のお祓いの後、三本締めの手締めをします。その後、天狗様が持っていた厄払いに用いた御幣を川に投げ入れ、厄を流します。

    (令和3年2月現在、村廻りを休止しています。)

    オシシサマ 姫宮の獅子

    姫宮のお獅子様の行事は以前は7月21日に行われていましたが、現在は7月下旬の姫宮夏祭りと一緒に行われるようになりました。御利益は厄除けです。
    獅子頭は姫宮神社で借ります。行事は、夏祭りのお獅子様を一緒に行うので、神輿と天狗、獅子が一緒に廻ります。

    オシッサマ 東の獅子

    オシッサマ 東の獅子の画像

    東のお獅子様の行事は以前は4月11日に行われていましたが、現在は、4月11日に近い日曜日に行われるようになりました。かつては川端と一緒に行っていました。御利益は厄除けです。
    行事は、まずまつりの朝に獅子頭と天狗面を獅子頭の保管してある個人宅から、五社神社に運び五社神社でお祓いをします。その後、天狗を先頭に各民家を廻ります。家の玄関から入り座敷を抜け縁側から出ます。この時、天狗に扮した者がお祓いし、お獅子様は座敷で家の人の頭を噛む真似をします。ムラ廻りの途中、大杉神社からいただいた辻札をムラの外に向くように立てます。最後に隼人堀川の半縄橋のたもとで獅子の衣を強くはためかせ、厄を祓います。

    オシシサマ 宿の獅子

    宿のお獅子様は現在は7月7日に集会所に置いたままにして、お参りしています。行事を行っていた当時は、各家を回った後、最後に浅間様の少し先にある笠原落に架かる石橋の上から獅子頭の口が水面につくまで下し厄を流していました。

    オシシサマ 逆井の獅子

    逆井のお獅子様は現在は、7月初酉に近い日曜日に集会所に置いたままにして、お参りしています。行事は以前は7月初酉に行い、村廻りの時はお天狗様が家の者をお祓いし、獅子が口をパクパクして悪魔を食べる仕草をします。その後、獅子頭を「ワッショイ、ワッショイ」と担いで土足のままザシキに上がり込んでいました。お獅子様を姫宮神社に返す時にはくじを引き、作物の収穫を占っていました。

    オシシサマ 山崎の獅子

    山崎のお獅子様は、7月7日に一番近い日曜日に集会所に置いたままにしてお参りしています。行事を行っていた当時は、お獅子様と一緒に大きな数珠も一緒に担いで行っていました。各家を回った後、最後に浅間様の少し先にある笠原落しに架かる石橋の上から天狗様が使っていたお祓いの幣を流していました。

    お問い合わせ

    宮代町役場教育推進課文化財保護担当(郷土資料館)

    電話: 0480-34-8882

    ファックス: 0480-32-5601

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

    お問い合わせフォーム