折箱
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歴史
折箱は一説には7世紀ごろ神様に供える食物の器として折敷が使われたことを起源とすると伝えられる。その後、室町時代になると食物を入れて持ち歩く折箱が発達し、桧物師が作っていたが、後に木具師、曲物師、指物師と分かれ、指物師から折箱だけを作る折箱屋に分かれたといわれる。
みやしろの折箱作り
折箱にはマツの厚経木を用いた笹折と杉の四分板を用いた杉折がある。普通、折箱屋というと笹折だけを作る職人を指しどちらも手掛ける職人は少ないという。ここでは笹折について紹介する。
素材
- マツ
駅弁によくある乗せぶたの笹折には本州産のジマツのふたに北海道産のエゾマツの身(入れ物の所)、被せぶたの笹折にはふた、身ともエゾマツが用いられる。ジマツは木目が粗く、ヤニも多く側板(側面)には使えないためである。
道具

上から
ガりカンナ(2点)
カンナ
ケヒキ(写真左)
製品

左上から
引き菓子の折り箱・百間村弁財天御札箱・笹折(角丸)
左下から
笹折(漆紙)・笹折
笹折製作工程

カンナかけと貼り合わせ
製材所から届いたマツの厚経木の逆目をカンナで削り、表面を滑らかにしてから2枚ずつ表が表面になるようにのりで貼り合わせる。

ガリ取り
厚経木のガワを四角く曲げるために溝を切る。定規とガリ台、ガリカンナを用い、厚経木に定規を当てて、ガリ台の上を動かし、四つの角を作るための溝を切っていく。

裁断
ガリを取った厚経木を数枚ずつ重ねてオトシの機械にとおし、折箱の深さに合わせ裁断する。

糊付けと巻き込み
裁断した厚経木の片面にでんぷんのりをつけて、一枚ずつ曲げながらツケバコにのせて底を当て貼っていく。

ひもかけ
糊付けと巻き込みが終了すると表面を叩いて凸凹を直し、20枚か25枚ごとにひもをかけて固定し、一日置くとのりが固まる。
お問い合わせ
宮代町役場教育推進課文化財保護担当(郷土資料館)
電話: 0480-34-8882
ファックス: 0480-32-5601
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