02位置と周辺の環境
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金原遺跡は、宮代町の南部に位置し、南はをはさんで春日部市と白岡町と接しており、東武動物公園駅から南へ約3kmのところにある。
地形的には慈恩寺台地の一支台にある南へ島状に突き出した台地にあり、三方を低地(水田)に囲まれており、この低地はかつては10m以上の深い谷となっていた。
周辺市町村の貝塚等の分布状況から縄文時代前期(約6,000年前)には海が広がっていたことが明らかとなっている。以前、西側の水田を約5m程掘り起こしたところ、貝殻が多量に出土したことからも海だった証拠と言えよう。当時は遠く群馬県館林付近まで海が入り込んでいた。
縄文時代後期(約3,500年前)になると、宮代・春日部付近までしだいに海も後退し、その後、沼地となった。前原地区など残るの尼沼や猫島などの小字からもそうした様子が伺われる。さらに、江戸時代に行なわれた新田開発により、沼地は水田に生まれ変わった。
金原遺跡の周辺には金原西遺跡、金原前遺跡、金原東遺跡、前原遺跡、中遺跡などがあるが、今回の発掘調査によって金原前遺跡と金原遺跡が一つの遺跡として縄文時代のムラを構成していたことが確認された。なお、昭和55~56年にかけて発掘調査が行われた前原遺跡では早期撚糸文期の住居跡7軒、後期称名寺式期1軒、後期加曾利B式期1軒の住居跡が検出されている。
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