14見沼代用水と笠原沼代用水
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見沼溜井は元々は下流域の村々の用水源としての機能を持っていましたが、井沢弥惣兵衛為永により新田開発されることなり、享保12年(1727)8月から9月にかけ見沼代用水の工事が始まりました。
まず、下中条の利根川取入口から新たに新水路を掘り、荒木村で星川と合流させ、その流路を利用し、上大崎地内(菖蒲町)に八間堰・十六間堰を築きました。ここで、星川の本流と分岐させ、これより南は新たに新用水を掘りました。元荒川との交差点では柴山伏越を、綾瀬川との交差点では瓦葺掛渡井が構築され、見沼まで通水したのです。こうして、下流域の用水源を確保し、見沼は新田開発され、享保13年春にはすべての工事が終わったようです。
一方、黒沼笠原沼代用水(中島用水)は、享保13年に見沼代用水からの引入口として中島圦樋(菖蒲町)を造り、さらに、除堀堰枠(久喜市)で黒沼代用水と笠原沼代用水に分岐させました。笠原沼代用水は西粂原村鎌塚谷で南北に分かれ、北側の中須用水は須賀村や蓮谷村・中島村の耕地を灌漑しました。南側の百間用水は、野牛高岩落堀との交差点で上野田伏越を、爪田ヶ谷落堀との交差点では爪田ヶ谷掛渡井が構築され、さらに、第六天堰で内郷用水を分派し、百間東村や百間中村・百間村の耕地を灌漑しました。
見沼代用水
中島圦(見沼代用水から笠原沼代用水への引き入れ口)
十六間堰(見沼代用水と星川との分れ口・星川側)
八間堰(見沼代用水と星川との分れ口・見沼代用水側)
除堀分水堰(笠原沼代用水と黒沼代用水が分岐する堰)
黒沼代用水
原伏越(笠原沼代用水と庄兵衛堀の交差する)
西粂原分水堰(笠原北側用水と笠原南側用水が分岐する)
上野田伏越(笠原南側用水と高岩落が交差する)
上野田(爪田谷)掛渡井(笠原南側用水と爪田谷落が交差する)
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