ギフテッド児の困りごとと支援のご相談(2025年8月6日)
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町長への手紙の内容(ご提案、ご意見)
宮代町で暮らす子育て世代の保護者です。
「ギフテッド」と呼ばれる特性を持つ子どもたちについて、困りごとの共有と支援のご相談をしたく、手紙を差し上げました。
ギフテッドとは、知的能力や認知特性が平均より著しく高い一方で、社会的・情緒的な発達とのアンバランスさを抱えやすい子どもたちを指します。文部科学省の調査では「学習面で特に優れている児童」は小学校で6.5%にのぼるとされ、一クラスに1〜2人いる可能性があります。
我が家の息子も、知的好奇心や探究心が強い一方で、集団生活に馴染めず、不登校や孤立を経験しました。決して特別な存在ではないのに、町内には支援制度がなく、親として深い孤独と不安を感じてきました。
実際、本人は自己肯定感の低下から抑うつ的になったり、チック症状が現れたりと、二次障害に悩まされています。その特性を活かす環境さえあれば成長できるはずなのに、今はむしろ、その力が生きづらさの原因となっています。
さらに、発達に特性があると感じても、発達検査の予約が半年〜1年待ちという現状もあります。「早く支援につなげたい」と思っても、制度の狭間で取り残されてしまうことに、もどかしさを感じています。
また、保護者である私たちも離職を余儀なくされ、経済的にも精神的にも追い詰められた時期がありました。
こうした“見えづらいけれど確かに困っている子どもたち”や家庭への支援を、町としてご検討いただけないでしょうか。
宮代町には、日本工業大学や笠原小学校といった学びの資源があります。この町でギフテッド支援に取り組めば、全国的にも数少ない先進事例として注目される可能性が高いと感じています。
たとえば以下のような支援策があると助かります
・探究的な学びや居場所づくりのモデル実施
・フリースクール等に通う子どもへの補助制度
・発達検査の待機緩和に向けた町独自の体制整備
・保護者・教職員向けの研修や情報交換の場の整備
同じように困っているご家庭が孤立せず、安心して子育てできる町を目指して、対策をご検討いただけましたら幸いです。
必要であれば、ギフテッドの支援に詳しい有識者(日米ギフテッド教育協会など)とのつながりもございます。

手紙への回答
この度は、町長への手紙をいただき、ありがとうございます。
お子さまがギフテッドという特性があり、そのことから、集団生活になじむことができず不登校や孤立に繋がったこと、自己肯定感の低下から抑うつ的な状況にあること、また、それに伴うご家庭のご不安やご苦労に、心よりお察し申し上げます。
ギフテッドと呼ばれる特性のある子どもたちは、その卓越した能力の一方で、周囲とのギャップや社会的な孤立感を抱えやすく、「見えにくい困難」を日々抱えていることを、今回のお手紙により認識させていただきました。
本町では、すべての子どもたちが安心して学び、成長できる環境の実現を目指してまいりましたが、ご家庭からのお声を受け、新たな支援の実施が必要であると強く感じております。
今後は、ご提案いただきました「発達検査の待機緩和に向けた町独自の体制整備」や「保護者・教職員向けの研修や情報交換の場の整備」など、可能な取組から一歩ずつ検討を進めたいと考えております。
末筆ながら、お子さまの健やかな成長と、ご家族皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます。
この度は貴重なご意見をいただきありがとうございました。
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