第3回稲作講座を開講しました!
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稲作講座を開催しました!
10月26日(土)、JA南彩宮代支店会議室で稲作講座を開催しました。最終回(全3回)の今回は、必修編から引き続き参加した受講者に加え、自由参加編として応募された受講者を合わせて14人が参加しました。

講座風景

6年産米づくりの総括
講座の前半では、春日部農林振興センター農業支援部技術普及担当の中村技師と梶田課長から「令和6年産米づくりの反省と次年産に向けた対策」をテーマに講義を行いました。
まず、育苗期から収穫期までの気象の経過や生育過程を振り返りました。

水稲の生育状況についての講義の様子

気象経過から
平均気温は高く推移し、降水量も特に梅雨時期には平年を上回り、中干しに影響があったこと、日照時間は多く推移して生育は良好で5日程度前倒しとなりました。また、昨年に引き続き連日猛暑に見舞われ、過酷な気象条件の中での米づくりとなりました。

生育過程から
育苗期から高温傾向が続き、移植期以降は高温多照傾向で推移したため稲の分げつが進み、平年と比べて稲の茎数が多くなり、その結果、穂にならない無効分げつが多くなりました。また、高温多照傾向のため幼穂の伸長が早く、出穂期が6日程度も早まったため、成熟期も6日程度早まりました。さらには、出穂後(7月後半から8月上旬)に高温だったこと、特に夜間の気温が極めて高かったことが、白未熟粒等の高温障害の発生要因となりました。

米の品質評価では
受講者から事前に提出されたサンプル米の食味計測定結果や穀粒判別機測定結果に基づいた今年の米の品質評価を行い、次年産で改善すべき点について確認しました。

本年産の稲作において話題になった病害虫と雑草について
講座の後半では、JA南彩営農部営農支援課の藤原氏から「病害虫と雑草の防除」について講義を行いました。

斑点米カメムシについての講義の様子

斑点米カメムシ対策について
斑点米カメムシ類については、特に作冬が暖冬だったことから「イネカメムシ」が成虫越冬し、田んぼへの飛来が過去に例のない規模で異常に増えたことや、高温の影響によって出穂前の早い段階から本田へ侵入し、稲を加害したことで「不稔(ふねん)」が発生するなど、斑点米の発生等による米の品質低下に加え収量への影響が深刻となりました。「イネカメムシに関してはこれまでの斑点米カメムシ類とは異なり、生態等の詳しい実態は不明な点が多い」「越冬場所とならないよう、稲刈り後の刈株のすき込みはできるだけ早めに実施してほしい」と説明がありました。

水田雑草防除について
また、受講者から事前に寄せられた次年産に向けた雑草対策に関しては、ほ場条件に合った体系処理による防除方法が紹介され、稲の生育過程ごとに効果のある薬剤の紹介がありました。

講座を受講して
講座では、受講者から次のような多くの質問や意見がありました。
・水管理が難しい。
・暑さに強い高温耐性品種への切り替えが必要ではないか。
・カメムシ防除はみんなで協力して広い範囲で実施した方がよいのでは。
・防除が難しい雑草が増えており、除草剤の体系処理を取り入れたい。
また、今回の稲作講座で初めて参加した受講者からは、「講座を通じて他の農家さんと繋がることができ、農作業の中で疑問に思ったことも気軽に聞けるようになりました。」「今年の講座で米づくりのイロハを学ぶことができ、とても良かった。」「来年はさらに実践的な講座を期待しています。」などの感想が寄せられました。
令和7年産に向けた「稲作講座」は来春の開講を予定しています。

受講者から多くの質問や意見がありました
お問い合わせ
宮代町役場産業観光課農業振興担当
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ファックス: 0480-34-1093
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