第2回稲作講座を開講しました!
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稲作講座を開催しました!
7月1日(土)に第2回稲作講座を開催しました。この講座は「経験はあるけれど、もう一度、米づくりの基本を学び直したい」「気候の変化によってこれまで通りに作付けできるか不安に感じている」といった方を対象とし、基本的な栽培技術の習得に向け、宮代町とJA南彩との共催で毎年実施しているものです。今回の講座では、前半で受講者全員の田んぼを巡回し、後半では、春日部農林振興センターの梶田課長と藤村技師から「水稲の後期管理について」、JA南彩営農支援課の藤原氏からは「水稲の班点米カメムシ防除について」の講義が行われました。
生育診断の様子
稲の生育具合をじっくり観察
「稲の生育診断」
稲の生育診断では、受講者が各々の田んぼから持ち寄った稲株を使って、稲の栄養状態を調べました。「穂肥(ほごえ)」とは、その名のとおり穂の実りをよくするために肥料を散布することですが、気候や田んぼの稲の生育状態によって時期や必要量が左右するため、稲の状態を見極めながら調整する必要があります。
冒頭の実習では、今の稲の栄養状態をヨードカリ反応や葉色から調べ、穂肥の時期は幼穂長(ようすいちょう)から調べました。
(1)主茎を選んで木槌で軽く叩きます
(2)葉しょうがほぐれたらヨードカリ液に浸して5分ほど待ちます
(3)染色された葉しょうの長さにによって
稲体の栄養状況を知ることができます
稲の茎をカッターで切って幼穂の長さを調べます(目を凝らしながらの作業です)
圃場巡回~稲の生育状況を確認~
圃場巡回では稲の生育状況や中干の具合、一株当たりの茎数や葉色などをじっくりと観察しました。注意すべきポイントや中干後の水管理、病害虫の防除方法等について、受講者は積極的に質問していました。
田んぼの状態を確認
イネドロオイムシによる食痕を確認
適切な穂肥の施用と水管理を!
「最近の夏は極端に暑いなあ」、そう感じている農家の方も多いのではないでしょうか?稲たちも同じです。猛暑が続くことで稲の成長が早まり、穂肥を行わなければ最後(実りの時期)まで栄養がもたなくなる等の影響がありました。そうしたことを踏まえ、今回の講義では「水稲の後期管理」をテーマに圃場巡回の総括や適正な穂肥及び水管理、そして高温障害対策について学びました。
屋内講座の様子
斑点米カメムシについて
斑点米カメムシによる被害
斑点米カメムシにより吸汁加害されて変色した着色粒の混入は、お米の等級を下げる大きな要因となっています。玄米1000粒中に着色粒が1粒混入しただけで2等米、3粒混入で3等米、7粒以上混入すると等外米に格付けされてしまい、農家にとっては収入減少に直結するとても厄介な害虫です。
近年、全国的に斑点米カメムシによる被害は増加傾向で、宮代町においても被害が毎年のように確認されています。カメムシ類の発生パターンとしては、畦畔や田の中にイネ科の雑草が繁茂していると特に増え、出穂とともに水田へ侵入するといった流れが挙げられます。そのため、出穂の前後2~3週間(概ね7月下旬頃から8月盆頃)は、あえて草刈を行わないことで、カメムシを水田内へ追い込まないよう心がけることが被害軽減につなげることができると説明がありました。
~参加した方からの感想~
今年度の講座を初めて受講した方から感想をいただきました。
「田んぼの中に生えてくる雑草に毎年悩まされており、近隣の方に話を聞いてもさまざまな方法があり、自分の田んぼにはどの方法が適しているのかが分かりませんでした。ホームセンター等で稲作用の除草剤を購入したが適切に使用することができず、効果を引き出すことができないでいました。そんな時に稲作講座の存在を知り、これはと思って参加を決めました。稲作講座では講師の方と一緒になって圃場巡回する中で、疑問に思ったことをどんどん質問し、正しい知識を身に着けることができたと感じています。大満足です!また来年も参加したい!」と目を輝かせながら感想を聴かせてくださいました。
他にも「生産者同士で相談したり話したりできるのもいいよね」というお声を頂くことができました。稲作講座を通じてできた生産者同士の繋がりの輪を広げていければと感じました。
次回(第3回:10月下旬~11月上旬開催予定)では、品質評価と食味分析を行う予定です。
お問い合わせ
宮代町役場産業観光課農業振興担当
電話: 0480-34-1111(代表)内線262、263、266(2階14番窓口)
ファックス: 0480-34-1093
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