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    宮代町まちづくり基本条例第27条に基づく検証

    • [初版公開日:]
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    • ID:12918

    1.はじめに

     平成20年4月に施行された宮代町まちづくり基本条例(以下、「基本条例」という)は、平成18年から平成19年にかけて、公募市民、町議会議員、町職員の三者による議論を重ね、宮代町の自治の基本原則やまちづくりにおける三者のあり方、役割を整理した町の最高規範です。

     この条例には、町長が4年ごとに条例の内容及び運用状況を検証することが定められています。本年は施行から12年目となることから、この規定に基づく検証を行いましたので、その結果をお知らせします。

    2.基本条例の内容及び運用状況の検証について

     基本条例の第27条では、「条例の検証と見直し」が規定されています。これは、基本条例に規定された内容が理念だけでなく実施が伴っているか実態を把握し検証するものです。検証については、この条項とともに公表している条項の解説の中で、次のように示されていることから、これらの事項に基づき検証を実施しました。

    第27条

    町長は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、条例の内容及び運用状況を検証しなければなりません。
    2 町長は、前項による検証の結果、必要があると認められた場合は、条例の改正を議会に提案するものとします。
    3 町長は、第1項の条例の検証及び第1項の検証による前項の条例の改正にあたっては、市民参加の手法を用いなければりません。

    ≪まちづくり基本条例第27条の解説(抜粋)≫

    • この条例は、自治の基本原則や市民、町議会、行政の基本的なあり方など、町の自治に関する基本的かつ普遍的な事項を整理したものですが、これらのすべてが永久に不変のものとは言い切れません。
    • 条例の運用状況や社会環境、経済情勢等の変化を考慮して、必要があれば見直しを行う必要があります。

    (1)基本条例の運用状況の検証について 

     市民、議会、行政の三者が、基本条例に位置付けられた役割(※)を行っているかどうかについて検証しました。

     市民の役割の検証にあたっては、市民による自治活動を推進する事業を位置づけた第4次総合計画の進捗状況を確認しました。また、町議会の役割の検証については、町議会における開かれた議会や情報公開の取組みを確認しました。行政の役割の検証については、市民参加条例や情報公開条例、財政健全化指標の公開などの取組みについて確認しました。

     なお、三者の協力や積極的な情報発信、情報の共有などについては、市民参加の手法を用い「宮代町まちづくり基本条例アンケート」を実施し、住民意識の確認を行っています。

    ※三者の役割:基本条例 第2章「自治の基本原則」、第3章「市民の権利と役割」、第4章「町議会の役割」、第6章「行政の役割と行政運営の基本的事項」を参照
    『まちづくり基本条例』 (別ウインドウで開く)

    (1)市民の役割について

     市民の役割については、基本条例において、まちづくりへの参加や市民による自治活動の推進などを求めています。このことについては、宮代町第4次総合計画(計画期間平成23年~令和2年)に地域交流サロン支援事業や介護予防・健康づくり活動支援事業、防災コミュニティ促進事業などを位置づけ事業展開を図っています。これまでに、地域交流サロンや健康づくりを運営する自主グループや、町の観光事業に取り組む「みやしろ市民ガイドクラブ」などが誕生し、市民を主体としたまちづくりが推進され、市民の役割が一層重要となってきています。

    【主な状況】※平成30年度末

    • 地域交流サロンの設置数 30か所 
    • 健康づくり活動団体数 20団体  
    • 地域敬老会の開催 67地区
    • 自主防災組織率 100%  
    • 宮代町インターネット放送局の運営(地域特派員による動画発信)103本

    (2)議会の役割について

     議会の役割については、基本条例において、「市民に開かれた議会」、「情報の積極的な公開」などを求めています。これを受け、町議会では、議会及び議員の活動原則を定めた「宮代町議会基本条例」や「宮代町議会議員政治倫理条例」を議員立法で制定しています。平成27年12月には議会の公正性、透明性を高めるとともに、議会及び議員の活動をより積極的に行うため、条例の一部改正を行っています。
     また、開かれた議会を目指し、市民と議会との対話の場として定期的に「議会懇談会」を開催しているほか、インターネットを活用し、一般質問の録画放送を行っています。

    【主な状況】

    • 宮代町議会基本条例 平成24年4月施行、平成27年12月一部改正
    • 宮代町議会議員政治倫理条例 平成24年4月施行、平成27年12月一部改正
    • 議会懇談会 年2回開催(5月、11月)
    • 一般質問の録画放送開始(令和元年9月定例会から)

    (3)行政の役割について

     行政の役割については、基本条例において、市民意見の聴取、市民参加の推進、個人情報の保護、情報の公開、財政状況の公開、まちづくりに関する計画の評価などを求めています。町では、「町長への手紙」や「市民参加計画の公表」、「審議会や委員会委員の公募」、「条例や計画案についてのパブリックコメント」、「各種フォーラムの実施」、「情報公開条例及び個人情報保護条例に基づく請求状況の公表」、「総合計画実行計画の進捗状況の公表」等を実施しています。また、平成30年度から新たに、「町長とチャブ台トーク」と題して、各地区で対話集会を開始しています。 

    【主な状況】※平成30年度末

    • 町長への手紙 63件
    • 市民参加計画の公表 毎年4月
    • 審議会や委員会委員の公募 31名
      (小中学校一貫教育推進委員会、宮代町都市計画審議会、男女共同参画社会推進会議など)
    • パブリックコメント 1件
       (宮代町健康増進計画及び食育推進計画)
    • フォーラム なし
    • 情報公開条例及び宮代町個人情報保護条例に基づく請求 5件
    • 財政健全化指標の公表(10月)
    • 第4次総合計画実行計画の進捗状況の公表(7月、1月)
    • 町長とチャブ台トーク(4回)

    (4)宮代町まちづくり基本条例アンケート結果概要について

     市民、議会、行政の三者の協力や積極的な情報発信、情報の共有などについて、令和元年6月~8月の間に開催された町の審議会や実行委員会の委員と講座等への一般の参加者、施設利用者に調査票を配布し192人から回答をいただきました。

    A.宮代町のまちづくりは、市民、議会、行政の三者が、それぞれの役割を自覚し必要に応じ協力して行っていると思いますか。

    そう思う19.4%、どちらかといえばそう思う32.5%、どちらかといえばそう思わない9.4%、そう思わない9.4%、わからない29.3%

    B.市民、議会、行政の三者は、積極的に情報を発信し、互いに共有していると思いますか。
    そう思う7.3%、どちらかといえばそう思う32.5%、どちらかといえばそう思わない23.0%、そう思わない8.9%、わからない27.7%

    調査結果

     Aについては、三者が役割を自覚し協力を行っているかという質問に、「そう思う、どちらかといえばそう思う」との回答が51.9%と「そう思わない、どちらかといえばそう思わない」との回答18.8%を33.1ポイント上回っています。また、Bについては、積極的に情報発信し互いに共有しているとの質問に、「そう思う、どちらかとえいばそう思う」との回答が39.8%と、「そう思わない、どちらかといえばそう思わない」との回答31.9%を7.9ポイント上回っています。

     なお、Aの質問、Bの質問ともに約3割の方が「わからない」との回答となっています。

     この調査結果から、市民、議会、行政の三者が協力し情報共有していると感じている方がそうでないと感じている方より高い割合であることが確認できたものの、わからないとの回答も多く、まちづくりを進めるにあたり、これまで以上に情報発信をしていく必要性があることが伺えます。


    基本条例の運用状況の検証結果について

     町では、平成23年11月、総合的なまちづくりの指針となる「第4次宮代町総合計画」を策定しています。

     この計画においては、国全体で人口減少、高齢化が進んでいく中で、今以上に魅力あるまちを創りあげ、一人ひとりが生きがいを持って日々の生活を過ごしていくためには、町中のさまざまな主体がそれぞれの役割を担い、互いの人権を尊重し、連携しながら宮代町の地域資源を最大限に活かしたまちづくりを進めることを謳い、これまでまちづくりを進めています。

     今回の検証は、こうした取り組みを行っている中で行われたものであり、上記(1)~(4)の検証から、市民については、まちづくりへの参加や市民による自治活動が進み、議会についても「市民に開かれた議会」、「情報の積極的な公開」の取組みが進められています。また、行政についても、市民意見の聴取、市民参加の推進、個人情報の保護、情報の公開、財政状況の公開、まちづくりに関する計画の評価などが進められています。

     よって、市民、議会、行政の三者が基本条例に示された役割を着実に進めていると言えますが、今後一層三者が協力してまちづくりを進めること、まちづくりの情報発信をしていく必要性があると考えています。

    (2)検証結果や社会環境、経済情勢等の変化による条例の見直しの必要性について

     運用状況の検証結果から市民、議会、行政の三者が基本条例に示された役割を着実に進めており、また、平成28年に行った前回の基本条例の検証以降、条例の基本的かつ普遍的な事項を変更しうる社会環境、及び経済情勢等の変化はありませんでした。

    条例見直しの必要性について

    運用状況の検証結果や社会環境・経済情勢等の特段の変化はないことから、現時点で基本条例を見直す必要は無いと判断しました。

    お問い合わせ

    宮代町役場企画財政課対話のまちづくり推進担当

    電話: 0480-34-1111(代表)内線214(2階11番窓口)

    ファックス: 0480-34-7820

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