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あしあと

    令和5年度町政施政方針

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    • ID:21027

    町政運営にあたっての基本的な考え方

    はじめに

     本定例会におきましては、令和5年度当初予算をはじめ、町政の重要案件をご審議いただくわけでございますが、開会にあたりまして、町政に関する所信の一端をご説明申し上げ、議員の皆様、町民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

     新型コロナウイルス感染症の拡大から3年が経ちました。いまだ収束する兆しの見えない新型コロナへの対策に、日々ご協力をいただいている町民・事業者の皆様、そして、昼夜を問わず感染症と闘っていただいている、医療従事者をはじめとする皆様に、改めて深く感謝を申し上げます。

     新型コロナウイルスは、感染の波を繰り返しながら、私たちの暮らしに多大な影響を与え続けています。さらに、ウクライナ情勢の深刻化やエネルギー不足、物価の高騰などによって、社会情勢は依然として先行きが不透明な状況です。
     こうした中で、国は今後の新型コロナ対策について、「あらゆる場面で日常を取り戻す」ことを目指して大きく舵を切りました。当町におきましては、国の方針や社会の動向を注視しながら、引き続き、新型コロナ感染症対策を徹底するとともに、ウイズコロナ、アフターコロナ時代に向け、まちづくりの課題にスピード感をもって対応し、未来を見据えたまちづくりを進めてまいります。

     第5次総合計画につきましては、スタートから3年目に入り、多くの事業が本格稼働に入ってきています。
     小・中学校の適正配置につきましては、全4回の住民説明会を皮切りに、須賀小学校の再整備プロジェクトが動き始めました。昨年10月には市民ワークショップを行い、11月からは地域拠点施設検討委員会において検討が行われ、まもなく再整備の基本構想がまとまろうとしています。
     また、都市基盤整備につきましては、東武動物公園駅東口での用地買収や西口通りを中心としたウォーカブルなまちづくり「わくわくロード」の整備に向けて市民参加による検討が進んでいます。和戸地区、姫宮地区におきましても引き続き着実に進めてまいります。

     子育て支援策といたしましては、全ての妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境を整えるため、妊娠期から出産・子育てまで一貫して身近に相談ができ、必要な支援につなぐ伴走型の相談支援が始まっています。当町におきましても、関係各課が連携し、隙間のない子育て支援を推進してまいります。
     特に、新規事業といたしましては、産前産後の時期を安心して過ごしていただけるよう、民間事業者等が提供する育児支援サービス等を利用した際の利用料を補助する制度を設け、より充実した子育て施策を推進いたします。

     デジタル化の取り組みにつきまして、DX(デジタルトランスフォーメーション)は、人口減少をはじめとするさまざまな社会課題に対応するための鍵とされています。当町におきましても「(仮称)宮代町DX推進計画」を策定し、デジタル化に関する将来ビジョンを明確にするとともに、オンラインサービスを推進し、デジタル格差解消に向けた取り組みと合わせ改革を進めてまいります。

     さて、近年、気候変動が一因と考えられる異常気象が世界各地で発生し、日本におきましても、激甚な豪雨・台風災害などが頻発しており、町内でも雹による被害やゲリラ豪雨、高温障害など、農作物への被害をはじめ、町民の皆様の暮らしに大きな影響が出ています。
     こうした中、国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにし、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言するとともに、2030年度における温室効果ガスを「2013年度から46%削減することを目指すこと、さらに、50%の高みに向け挑戦を続けること」を表明いたしました。
     当町におきましても、地球温暖化対策に関する取り組みを、町民、事業者、行政が一体となって推進し、豊かな自然を後世に残していくため、ここに「ゼロカーボンシティ」を宣言し、町の事務・事業のみならず、町全体で温室効果ガスの発生抑制に向けた具体的な取組みをこれまで以上に推進し、「宮代町として2050年までに温室効果ガスの排出ゼロ」を目指してまいります。

    予算の概要

     次に、本定例会に提案している令和5年度当初予算案の概要を説明いたします。

     まず、一般会計、特別会計、企業会計を合わせました総額は221億1,082万5,000円、令和4年度と比較して4億7,577万7,000円、率にして2.2%の増となっています。

     一般会計につきましては、115億2,000万円、令和4年度と比較して6億6,000万円、率にして6.1%の増となっています。

     国民健康保険、介護保険及び後期高齢者医療特別会計につきましては、総額73億2,475万6,000円、令和4年度と比較して2億5,459万円、率にして3.4%の減。水道事業会計につきましては、16億8,374万6,000円、令和4年度と比較して8,090万円、率にして5%の増。農業集落排水を含む下水道事業会計につきましては、15億8,232万3,000円、令和4年度と比較して1,053万3,000円、率にして0.7%の減となっています。

     このうち、一般会計の歳入及び歳出の概要について申し上げます。

     まず、歳入ですが、総額の34.3%を占める基幹財源である町税は、景気の緩やかな持ち直しにより所得の回復傾向が見込まれることから個人町民税が7,104万2,000円の増、また、和戸横町エリアにおける物流施設の建設等により固定資産税が1億8,050万1,000円の増、都市計画税が2,209万1,000円の増を見込むなど、町税全体では総額39億5,549万2,000円で、令和4年度と比較して2億9,973万7,000円の増、率にして8.2%の増となっています。

     また、もう一つの主要財源である地方交付税は、地方財政対策を踏まえ、地方の税収減等による財源不足に対し増額確保されたことから、2,680万円増の25億1,610万円となっています。一方、町債のうち臨時財政対策債につきましては、税収の伸び等を考慮して8,740万円の大幅な減を見込み、8,190万円となっています。

     地方譲与税及び各種交付金につきましては、国の令和5年度地方財政対策を踏まえたものとし、自動車重量譲与税を始めとした地方譲与税につきましては0.8%の減額とした一方、地方消費税交付金においては、7,780万円増の7億6,700万円となっています。

     次に、歳出の概要について申し上げます。
     令和5年度の歳出予算の計上に当たっては、高齢化のさらなる進展により、引き続き社会保障関連経費に伸びが見込まれることや、さまざまな行政課題に適切に対応するための職員及び会計年度任用職員の確保に伴う人件費の伸びなどにより、依然として義務的経費に高い伸びが見込まれます。さらには、ウクライナ情勢やエネルギー不足などを背景とした物価の上昇など経費の高騰が見込まれています。
     このような中において、事務事業そのもの、そして各種経費の点検、見直しを行うなど経常経費の節減に努めるとともに、第5次総合計画前期実行計画事業に係る経費を確保しています。
     社会保障関連経費につきましては、高齢化を背景として、介護保険及び障害者総合支援による給付の増加が見込まれ、子育て関連では、増加する保育ニーズの受け皿として、新たな保育所の開所や昨年から整備を行ってきました「ふじ第二児童クラブ」の開設などによって増額しています。
     職員人件費においては、公立保育所の保育時間延長など増大する行政課題への対応として、職員及び会計年度任用職員の適切な確保に伴い、6,054万5,000円の増加、率にして3.1%の増となっています。

     これらの結果、令和5年度当初予算においては、収支の均衡を図るための財政調整基金の繰入額は5億3,161万円となっています。

    主要な事業について

     次に、第5次総合計画に掲げる4つの構想に連なる事業のうち、令和5年度予算に計上した主な事業について、ご説明します。
     はじめに、構想1「宮代らしさを価値として高めていく」に基づく実行計画事業です。
     西原自然の森活用事業、里山体験事業編におきましては、福祉交流センターすてっぷ宮代に隣接する竹林を活用して、市民との協働により里山の資源を活かした体験イベントを継続していくとともに、移築民家活用編において、旧加藤家や旧斎藤家といった文化財を保全しつつ、可能な限り活用できるようなイベントの開催など、福祉、環境、歴史文化を融合・連携することで、人が集まる、人が交流する拠点となるようさまざまな仕掛けを展開してまいります。
     新しい村魅力アップ事業では、新たな指定管理期間として引き続き株式会社新しい村による管理運営を行い、農産物等の地産地消、農商連携による商品づくり、農業体験等のグリーンツーリズム事業、農業支援事業等を通して地域農業の活性化を目指すとともに、「新しい村魅力アッププラン」に基づき、育苗施設の設備更新を行います。
     集落で支え合う営農事業では、引き続き、宮東・中島地区において地元農業者の皆様と埼玉県との協力のもと、令和8年度の整備完了を目指し、耕作しやすい圃場整備に向けて取り組んでいきます。
     東武動物公園駅西口わくわくロード事業では、商業施設から新しい村までのエリアの魅力の向上、活性化の促進に向けて、社会実験等を実施しながら整備エリア等の検討を進めます。

     次に、構想2「コンパクトな町の強みを活かす」に基づく実行計画事業です。
     地域のオリジナルパークをつくろう、では、地域の人が集まる憩いの場となるよう、モデル公園2か所の整備に向けて、地域の皆様と一緒に検討を行い、公園の整備に向けた設計等を進めていきます。
     宮代型デマンド交通事業では、高齢者等タクシー助成において、利用者の方や75歳以上の方からのアンケート等をもとに検証を行った結果、非常に需要が高いことがわかりました。引き続き、助成額や利用枚数の見直しを図り、利便性を高めて、高齢者の生活の足として運用を行っていきます。
     広域道路ネットワーク整備では、都市計画道路春日部久喜線、町道第12号線の整備を進めるとともに、北春日部方面への延伸に向けて隼人堀川に新設される橋梁の整備について関係機関との協議を進めていきます。

     東武動物公園駅東口にぎわいロード事業では、駅前広場の早期完成を目指し、用地確保を進めます。
     和戸駅周辺活性化事業では、引き続き、土地利用や事業手法等について埼玉県等関係機関との協議を進めるとともに、地元住民等との意見交換等を行い、土地利用構想案の策定を進めていきます。

     次に、構想3「さまざまな活動や主体を生み出す」に基づく実行計画事業です。
     地域のみんなでこどもたちの居場所づくり事業では、地域の方々と交流しながら学びや体験ができる居場所づくりが町内の各所で展開できるようにモデル事業を行うとともに、令和4年度に開所した教育支援センターにおいては児童生徒の実態やニーズに合わせて可能な限り柔軟に運営し、学校に通えていない児童生徒の支援及び教育相談機能の充実を図っていきます。
     おかえりなさい!地域デビュー事業では、定年を迎えた世代の方々が地域活動に関心を持ち、参加していただけるようなきっかけづくりとして、引き続き、講座の開催や情報誌の発行を行います。

     最後に、構想4「社会環境の変化に対応し、行政運営を変化させ続ける」に基づく実行計画事業です。
     みんなで備える防災力強化促進事業では、防災意識の高揚を図るとともに、引き続き、自主防災組織、消防団などと共に実践的な防災訓練を実施し、いざという時に備えての防災力の強化を図っていきます。
     高齢者困りごとサポート隊事業では、高齢者のちょっとした困りごとを地域の中での助け合い活動で手助けできるような支えあい活動を広げ、地域の中で助け合える共生社会の実現に向けた仕組みづくりを進めていきます。
     日工大サイエンスプロジェクトでは、大学施設の利用や専門的な科学実験の体験を通して、子どもたちが興味を持って自らの学びに生かせるよう全中学校を対象に行うとともに、小学校においては試験的に1校を対象に取り組みます。
     小中学校適正配置事業では、本年度策定する基本構想を踏まえて、老朽化した須賀小学校を地域拠点施設として再整備するための基本計画の策定に着手します。 
     以上が町政運営にあたっての基本的な考え並びに新年度予算の概要です。

    おわりに

     長引くコロナ禍と先行き不透明な経済状況の中で、町民の皆さんは、不安な中でも力強く、日々、生活を送っています。
     新型コロナウイルス感染症により、多くの制約を受ける中で改めて感じたことは、人と人とのつながりがいかに大切か、ということです。
     昨年は、感染症対策を行ったうえで、また規模を縮小してではありますが、3年ぶりに、町民まつりと産業祭を開催することができました。また、地域のお祭りやまちなかのイベントも少しずつ再開されています。
     町民体育祭をリニューアルした町民スポーツフェスティバル2022につきましては初開催となりました。いずれの催しも、企画の段階から運営に至るまで町民の皆さんが主体となり、宮代らしい手作り感にあふれた催しとなりました。
     久しぶりに町なかに大小の賑わいがうまれ、町民の皆さんの笑顔にふれることができ、ご協力いただきました皆さんに深く感謝申し上げますとともに、改めて私が大切に思っている宮代町のひとコマだと感じました。
     令和5年度におきましても、町民の暮らしを守るべく、そして、子どもから高齢者までだれ一人取り残されないまちづくりに向けて、宮代町に住む一人一人が、その人らしく暮らせるよう、引き続き「首都圏でいちばん人が輝く町」を目指して尽力してまいります。
     今後とも議員の皆様並びに町民の皆さんの更なるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、令和5年度の施政方針とさせていただきます。

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    宮代町役場総務課秘書広報担当

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