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    平成15年度マーケット委員会最終報告4

    • [初版公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:963

    (4)委員の提言

    委員の提言 その1

    「農」のあるまちづくり条例の必要性

    1.趣旨

    宮代町の基本構想であり、土地利用計画、第3次総合計画、都市マスタープラン、環境基本計画などの土台に据えた「農」のあるまちづくりは、バブルがはじけ、高齢化が進む自治体に欠かすことのできない要素をふんだんに宿し、農空間の持つ資源と人的資源の活用により、持続可能な循環型社会を構築していく方法として、自治体がどのように変わろうとも是非残していかなくてはならないものと考えます。
    宮代町の「農」のあるまちづくりは、町内より、むしろ町外において高い評価を得ているものです。なぜならば、その理念、まちづくりへの哲学は、今の時代が漫然と時の流れを見ているだけでは失ってしまうものであろうものを直視し、展開の仕方によっては限りなく心の豊かさの時代を創出していける可能性に満ちているからです。このことに早くから気づき、構想を練り上げ、住民を巻き込んだ宮代式まちづくりは、合併市を構成する自治体はおろか、近隣に広く広まり、ある種羨望してやまない「小さな、侮れない町」となっているのは間違いありません。流動的な今だからこそ、大いに「宮代らしさ」として誇り、維持していく手だてを真剣に考えなければならないと思います。

    2.方策

    • 将来にわたって「農」のあるまちづくりをすすめていく担保として、「農」のあるまちづくり条例の制定を進めたいと思います。
    • 「農」のあるまちづくり基本条例に盛り込む条文内容はおおむね以下のようなものを考えますが、この制定にあたって、別途市民参加による協議会にはかるものとします。

    農業は、豊かな自然の恵みを受けて、長い歴史の中で地域を生かしながら新鮮で安全な農産物を供給し、市民生活の安定に大きな役割を果たしてきた。
    また、生活基盤である農地は、宮代町に残された貴重な自然として緑地や防災空間としてさらには生活に潤いを与える場所を提供するなど、良好な環境を保全していく上で多面的機能を持っており、市民生活にとって重要なものとなっている。
    今この農地の持つかけがえのない自然環境に対し、市民の理解を得ながら「市民と自然が共生する農のあるまちづくり」を展開し、この農資源を永続的に育成していくためこの条例を制定する。
    (目的)
     第1条 この条例は農のあるまちづくりに関する基本理念を定め、宮代町の責務を明らかにするとともに、「農」に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、「農」の進
    展と市民生活のうるおいを図り、「農」の歴史・文化を伝え、心の豊かさと健康に寄与することを目的とする。
    (基本理念)
     第2条 市民が自然と共生する「農」のあるまちづくりを構築するためには、これを目的とするすべての者の積極的な取り組みと相互の協力によって行わなければならない。

    (施策の基本事項)
     第3条 町は、第1条の目的を達成するため、次の号に掲げる事項につき施策を総合的に推進しなければならない。
     (1)農業経営の近代化
     (2)環境に配慮した農業
     (3)地域性を生かした農業生産
     (4)消費者と結びついた循環型の生産と流通
     (5)新しい農業の担い手の確保及び育成
     (6)「農」を媒介とした新しいコミュニティの確立
     (7)持続的景観の保全のため地域住民の積極的な係わり
     (8)その他「農」のあるまちづくりを生かすもの
     (町の責務)
     第4条 町は将来にわたった総合的な宮代地域の創造・理念を発揮したまちづくりを実施する責務を有する。
    (町民の責務)
     第5条 町民は農の役割と、その多面的機能を維持し、もってまちづくりの推進ができるよう町及び農業者と協働するものとする。

    3.課題

    1. 流動化する社会で、本来の目的に進行しているか、新たな問題が発生していないかを検討し、対処するために、5年毎に検証し、見直しを図る必要があります。
    2. これらの進行管理のために、必要性が生じた場合、住民を中心とした協議会等を設置し、これをもってその管理に当たります。

    担当

    鈴木・加納

    委員の提言 その2

    有効な援農システムの構築を急げ

    1.趣旨

    農家は農地法その他多くの法律によって手厚く保護され、世襲制が維持されている希有の産業分野です。反面、“6反百姓”と言われるとおり、狭隘な保有農地では2世帯が暮らす収益は得られないため、継承者は他に職を求め独立し、当主は高齢化し農業もできず放置される農地が続出するに至っています。農地を守る1つの策として農業を志望する非農家の人材に門戸を開き、積極的に育成しなければなりません。

    2.方策

    1. 援農隊を求める農家がどの程度あるか、実態調査を急ぎます。
    2. 農家にニーズがあると認められた場合、援農を「する方」と「される方」の双方を含む委員会を立ち上げ議論します。その上で双方にメリットがある、持続可能で有効な援農システムを構築します。
    3. 従来の広報等による募集のみに留まらず、インターネットを利用して広範囲に援農情報を発信し、同時に援農申込みも可能なシステムとします。
    4. 未経験な援農希望者でも受け入れられる体制を作ります。

    3.課題

    1. 現行の援農システムは、「求めない」、「支払わない」を原則としていますが、これがシステムそのものにとって足かせとなっていないか、原点に立ち返って検討してみる必要があります。
    2. 現行の援農システムは、援農希望者に予め自己研鑚による高度の農業技術を求めていますが、これが援農希望者に対して門戸を狭める結果になっていないか、検討してみる必要があります。

    担当

    長谷川・田村

    委員の提言 その3

    「農家」志望のルーキーを育成しよう

    1.趣旨

    農家は農地法その他多くの法律によって手厚く保護され、世襲制が維持されている希有の産業分野です。反面、“6反百姓”と言われるとおり、狭隘な保有農地では2世帯が暮らす収益は得られないため、継承者は他に職を求め独立し、当主は高齢化し農業もできず放置される農地が続出するに至っています。農地を守る1つの策として農業を志望する非農家の人材に門戸を開き、積極的に育成しなければなりません。

    2.方策

    潤沢な資金を準備して「農業」を志望する者は少なく、農地を取得した上で“農家”認定を申請できる者は限られます。対して「農業」は農地・作業場から農機具・保存倉庫に至るまでその収益性に比べ、大きな投資を必要とする産業です。ルーキー農家の育成には各方面からの支援が必要となります。

    1. 農地の確保
      行政が窓口となり廃業を希望する農家の保有する農地を斡旋します。
      行政が休眠農地を借上げ農業志望者に貸与します。
    2. 農家認定
      小規模でスタートするものに対する特例を定め、認定農家登録を進めます。
      新規就農を促進し、サポートする「特区」的制度を申請・導入します。
    3. 機械設備
      機械センターを設置し、持ち込み処理を可能にします。(時間又は量による料金制)
      廃業農家の保有する機械類を引き取り、一時保管し、斡旋します。
    4. 共同作業場
      整理・包装・出荷準備等の作業ができる共同の作業場をつくり利用を可能とします。

    3.課題

    食料確保を目的として農業振興政策を採り、農家・農地にも手厚い保護を加えた結果、今日あらゆる産業分野で規制緩和が叫ばれる中、農業は最も時代遅れの産業分野になりました。農業は「農業問題」に止まらず「環境問題」「教育問題」等にもかかわる当町としての基幹産業であり、何としても守り続けなければなりません。

    担当

    鶴見

    委員の提言 その4

    地産地消の促進

    1.趣旨

    地元で生産された食材を地元で消費する『地域生産地域消費』(地産地消)をより推し進め、みやしろの安全・安心な食材を通じ、食文化を育み、併せ豊かな自然環境を守り、活力ある地域社会を構築していきたいと思います。

    2.方策

    1. 生産者と消費者間の距離短縮
      お互いに『顔の見える関係』を醸成する為、両者による意見交換会を適宜実施します。
    2. 朝市(夕市)の開催
      新鮮なもの・旬のものを直接地元で消費するよう定期的に市を開催し、消費者の地元産品への関心と理解を深め、同時にリピーターを増やして行く努力をします。
    3. イベント時の販売
      町が主催するイベント等で、地元食材を使ったもの(芋煮・お汁粉・甘酒など)を市民ボランティアが主体となり販売します。
    4. 学校給食
      次世代を担う子供達へ、安全・安心な食材を学校(含む幼稚園・保育所)給食として提供し、食の大切さを教えるよう“食育”に供します。
    5. 食材の有効活用
      ア)一般市場では規格外とされる『不揃い野菜』は味には問題ないので、朝市(夕市)などで多少廉価で販売するなどの配慮をし、極力投棄量の低減を図ります。
      イ)漬物・煮物など加工品として余すこと無く有効利用します。

    3.課題

    1. お互いに相手の立場を理解し双方が何を望んでいるかを知る事を目的した意見交換会であるから、行政としてもコーディネーターとして参加する事が望ましいと思います。
    2. 市(いち)を開催する場合、開催場所が大きな問題となります。市の成否を決める大きな要素となるので地理的条件など熟慮しなければなりません。近い将来『新しい庁舎』が完成したならば、市を開ける場所(スペース)の確保が望まれます。
    3. “食育”は言葉が先行していますが、具体的にどのようなカリキュラムを組むべきか、検討の余地が残されていると思います。
    4. ア)生産者の協力と消費者の不揃い野菜に対する認識を改める必要が有ると思います。
      イ)加工費を極力抑え廉価で出荷するよう心掛けねば成りません。しかしその為には誰が・何処で・どのように行うかが検討課題として残るものと推察されます。

    担当

    戸室・長谷部

    委員の提言 その5

    新しい村の能力と機能を高めて「農まち」を促進させよう

    1.趣旨

    宮代町の「農まち」を展開していく上で不可欠なものは、「農のある景観」です。その大部分は田んぼと畑が作り出しており、これらを失っては「農まち」は成立しません。
    しかし今、農家は高齢化と後継者問題でその将来が危ぶまれており、「農まち」もまた将来に向けての瀬戸際に立たされています。このような状況の中で、当面する農地の荒廃を食い止め、「農のある景観」の保持に大きく寄与することができるのは、今のところ「新しい村」以外には存在しません。「新しい村」はこのことを強く認識し、地域営農の中核として、熱い思いと使命感を持って一層の能力と機能を高めるべきと考え、以下の方策を提案します。

    2.方策

    1. 新規就農者の育成
      新規就農者育成の場として既にルーキー農業塾がありますが、「新しい村」はこれと並行して新規就農者の受皿となりこれを育成すべきです。農業法人は、意欲があっても資産や資金を持たない新規就農希望者にとって、魅力的な就職先です。「新しい村」は、農家から管理を委託された農地を活用して新規就農者を育成し、将来的には独立農家としての一本立ちを促し、これを支援する体制を整えるべきです。
    2. 農作業受託能力を高める
      「新しい村」は農家から作業受託をし、これを支援していますが、その必要性は年々増しています。従って、「新しい村」はこれに備えて農作業受託能力を高めるよう図っておく必要があります。
      季節性のある農作業に対して、常時対応できるだけの要員を常雇することは、経営的に困難ですが、余力のある農家や「農」に理解のある一般非農家(援農隊登録者等)を随時パート使用できる体制を整えておくべきです。
    3. 農地管理受託能力を高める
      さまざまな理由で農地を維持できなくなった農家に対しては、後継者を含む担い手が出現するまでの間、「新しい村」が農地管理を代行する必要があり、その必要性は年々増しています。「新しい村」はスケールメリットを活かして、農地管理委託の増加に対応できる能力の向上を図っておくべきです。
    4. 市民農園の拡充
      (a)「新しい村」が管理を委託された農地に対しては、市民農園化も検討すべきです。この農園は画一化した面積ではなく、利用者のニーズに合わせてフレキシブルに対応できるようにして置き、必要に応じて小型農業機械を貸与できるような体制を作っておきます。
      (b)市民農園は野菜栽培のみに留まらず、稲作、果樹園、家畜の飼育等も視野に入れます。裁培指導は、農地管理を依頼した農家が行なうことが望ましいですが、それが困難な場合には市民農園アドバイザーに依頼することができるようにしておきます。
      (c)農家が直接、私設市民農園を経営する事も推奨します。「新しい村」はインターネット等を利用して広範囲に農園利用者を募集し、受入れ農家との間を仲介します。

    3.課題

    「新しい村」は時代の要請に応えるため、その大きな役割を認識し、自立した会社としての組識づくりと人材の育成・確保を急ぐ必要があります。

    担当

    長谷川・田村

    委員の提言 その6

    地元に根差した食と農を学んでいく~食と健康と農~

    1.趣旨

    現代の食はファストフードに対する反省から、スローフードが推奨されるようになってきています。そうは言っても、現実にはまだまだ食に対する認識は甘いのが実情ではないでしょうか。回りを見渡せば、手軽なコンビニ食やサプリメントが幅を利かせています。朝ご飯も食べないで、昼頃に気分が悪くなり、カップラーメンとサプリメントで体調を維持!?などという無茶苦茶な若者が目の前にいます。まずは自分の口にする物がどういう経緯ででき上がり、どのように体を作る、あるいは維持する役に立っているのか知ることから始めるべきでしょう。身近なところから、わが町ではどのような農産物を、どんな人がどのようにして作り、どう流通しているのか、それを学んでいきましょう。そのためには、一見遠回りのようですが、健康教育から始め、それを通して、食の重要性、それを支える農の重要性について理解していくことが肝要だと思います。

    2.方策

    1. 家庭で食をになう親達に、食の大切さを理解してもらうよう、勉強会を開きます。できれば、興味を持ってもらえるよう、実際の料理講習なども取り入れます。
    2. 具体的には、保健センターや医療福祉センターと連携し、生活習慣病、特に最近増加しつつある小児成人病などについて、その実態や予防について講義してもらいます。これは、食生活と大きな関わりのあることなので、これにより、食の大切さを認識してもらいます。特に生活習慣病の場合は、投薬よりもまずは生活習慣の改善、食の改善が第一選択となります。
    3. 地場産の食材を生かした健康料理のアイディアを募り、関心を深めてもらいます。
    4. 食の大切さをわかってもらえたら、その食を支える農の実際について理解を深めてもらえるような学習の機会を持ちます。
    5. たとえば地元の子供達(学校)を対象に、農家と連携して、一から手をかけて農産物を作ってみます。年間を通して何か品目を決め、易しいものから年を追って変化させていきます。単なる一時的な体験ではなく、どのように農作物ができていくか通年で学習して欲しいと思います。
    6. 顔の見える農業を考えます。(誰が、どのように作っているのか・・・などの広報)これにより、消費者に親近感と興味を持ってもらえるようにします。

    3.課題

    1. 他の公的機関、学校、保健センター、医療福祉センターとの連携をどのように取っていくか。
    2. 指導してくれる人材をどのように確保するか。協力してくれる農家はあるか。
    3. 継続してできるか。(子供を対象の農作物作り)

    担当

    町田

    委員の提言 その7

    農業の企業化を進め「農」を守り継ごう

    1.趣旨

    農業は世襲制に限られた個人運営に委ねられ、生産はするもののその産品を販売する能力を持たない、時代に取り残された産業となっています。農地・作業場を兼ねる屋敷は個人の財産である故に、新規の資本投入もなく規模のメリットも追求できず、高齢化が進むことによって継続性さえ危ぶまれる状況に陥っています。
    個人で又は3人以上でグループを結成し“会社”化を進めることによって継続性の保障を確保します。

    2.方策

    1. 現物出資(農地・屋敷)による“会社”の設立
      個人による、又は3人以上の共同による“会社”設立を進めます。
      農地を会社施設とすることで「相続」問題を回避し農地としての継続を保障します。
    2. 会社設立によるメリット
      共同の事業とする場合は相談し、合意を図る中で“知恵”を出し合うことができます。
      生産規模の拡大・生産コストの明確化・営業力の強化・ブランド商品化・2次加工品の生産取り組み等役割を分担することによって利益追求姿勢が生まれます。
    3. 会社設立研修・指導体制
      意欲のある専業農家(含ルーキー)を集め会社設立のための研修講座を立ち上げます。
      会社設立希望者に向け、“相談会”を設ける等の指導体制をつくります。
    4. バックアップ体制
      会社設立後は経営指導の体制をつくりバックアップします。

    3.課題

    • 安住とあきらめの打破:国家管理と保護に慣れている間に歳をとり、息子は継承しないことが決定的となり、あきらめの境地にあります。
    • 社会的訓練の欠如:個人事業である農家に埋没してきたため他人との共同・折衝等については不得手な人が多く見受けられます。
    • サクセスストーリー:これらの人々に革新的取り組みに対する意欲を持たせるには羨むようなサクセスストーリーが必要となります。

    担当

    鶴見・長谷部

    委員の提言 その8

    他機関との連携によって農の裾野を広げよう

    1.趣旨

    農政の問題というのは、他の機関との関わりが大いに作用します。うまく連携すれば、思った以上の効率化を図れ、効果も得られます。単なるまちづくりよりは実効あるプランになります。
    野菜の専業農家が少なく、特産品を持たない宮代町で「農」への関心を高め、将来にわたって農業を主要な産業として守っていくために、生産品目の研究、消費者の教育と、安定した販売を確立していく必要があります。

    2.方策

    1. 地方の特色ある献立
      方法:料理のレシピ、必要な食材を提供します。
      効果:地方の料理を紹介することでその地方の位置や風土の理解を深めます。
      共通項(昔味わったもの、体験したこと)を探せます。
      協力・連携:農協、(女性)農業委員、生活改善の会 等
    2. 地方、地域直売所のヒット商品を扱う
      方法:デパートの「駅弁フェア」のように一定期間(3日から1週間)県内各地(全国)のヒット商品を扱います。
      効果:めずらしいものを買う…目玉商品を目的に他のものも売れます。
      特に売れ行きのよかったものは、町内で加工、生産、販売するという展望が開けます。
      協力・連携:農協、生協、女性生産者
    3. 児童・生徒の一日販売員
      方法:土・日または総合的な学習の時間に子どもが販売員になり、仕入れから販売、売れ残り商品の使い方まで対応します。(中学生の方がベター)
      効果:その子の家族、地域の人が買い物に来てくれます。
      販売することの大変さ、マーケティング技術習得
      達成感とともに100円を稼ぐことの大変さがわかります。
      協力・連携:森の市場結、地域の商店、NPO、農協、農業委員
    4. 遊休農地を学校給食用ほ場へ
      方法:農業委員を中心に遊休農地対策としてほ場を確保します。
      作付から収穫まで子どもプラス保護者が関わります。
      農業委員、NPOの援助、協力を得て管理します。
      効果:食べたい野菜、作りたい野菜を子どもたち自身が決めます。
      多くても少なくても、利用しきることの意義を考えてもらいます。
      一つの野菜を何通りに調理できるか
      協力・連携:農業委員、農業振興センター、学校、PTA

    3.課題

    例えば、生協のような組織は、活用できればPR効果も大きいのですが、巨大組織の会員に対応できる力を備えなければなりません。不耕作地を法人、新規就農者が集積し、作付するなどすれば、環境、教育、コミュニティなど複合した目的を生み、生協など市民(消費者)団体のコンセプトに添うことになり、戦略的に進めることも可能となります。

    担当

    加納

    委員の提言 その9

    こだわりの「森の市場結」の確立にみがきをかけよう

    戸室・西山

    1.趣旨

    「アンテナショップ結」が平成12年に、そして、新しい村「森の市場結」が平成13年にオープンし、年毎にこの町に根付いてきました。
    生産者の意欲と消費者のこだわりで成り立っている「結」が、新鮮、安全、安価の三本柱を維持しながら、これからさらに宮代産にこだわって今まで以上に多くの人に親しまれ、利用され、そして、消費者の方々が買い物だけではなく交流できるような拠点としていくことを提案します。

    2.方策

    「森の市場結」が今以上にこだわりのイメージが強くなるように方向づけます。

    1. 消費者の希望を生産者に届け、小さなことでも創意工夫を試みる
      ・例えば、少人数家庭のために小袋入りあるいは異なる種類の野菜の少量セット販売(ほうれん草と小松菜のセットなど)を行います。
      ・現在宮代町内で生産されていない産物を、消費者のリクエストに応じて生産していきます。
      ・生産者のこだわりの産物を増やしていきます。
    2. 「森の市場結」の商品券を発行する
      町内の知人に贈りたい大げさではないお祝いやお礼として、デパート等の商品券よりも身近で利用し易く、頂いた側もありがたく感じるのではないかと思います。
    3. 人と人の交流が生まれるような取り組みをすすめる
      森の市場結を、買い物だけの場所ではなく、高齢者の方がコミュニケーションをとりやすい場にしていきます。高齢者が、休憩場所・終着点を「森の市場結」に設定したウォーキング等の催しに参加したり、カフェでティータイムをしたりすることで、知らない人同志でも会話が生まれ、「結」に来るのが楽しみになり、高齢者の健康生活にも効果を発揮すると思います。
    4. 宮代産のこだわりレシピを募集する
      今まで一般的な調理方法のレシピは用意されていましたが、今後は、宮代産の産物にこだわったレシピを一般から募集し、宮代産のこだわり料理を提案します。

    担当

    戸室・西山

    委員の提言 その10

    「農」の持つ教育力を生かそう

    1.趣旨

    社会経済では「勝ち組」「負け組」と言われる優勝劣敗社会となっています。そこでは少数の勝ち組と多数の負け組に分かれてしまいます。これら、競争社会の中でストレスの増大、生きがいの喪失等、さまざまな問題が発生しています。
    子どもたちの現状は、体力調査での驚くほどの低下、学校でのさまざまな不適応や非行、退学者の増加、不登校、学級「崩壊等での問題が噴出しています。
    農業関係では、グローバリゼーション、規制緩和、不景気等による農産物の価格低下による地域農業の崩壊が進み、ここで、地域農業を守り抜く対策が必要です。
    また、最近の「食」の世界では異常なことが頻発しています。牛肉偽装事件、外国産冷凍ほうれん草からの残留農薬、米偽装表示、日本を揺さぶったBSE、鳥インフルエンザ事件、遺伝子組み換え食品等です。今、安全・安心な食についての関心が非常に高まっています。
    私たちは、社会がこのまま進んだとしたら大変であると危機感を持ち始めました。そこで昔から日本人の心のふるさとである「自然」や「農」にその解決の方法が見出せるのではと考えました。そして、「食」と「農」の教育力を私たちの生活の中に生かすことで、心豊かな人生をまっとうすることができるのだと思います。

    2.方策

    1. 家庭や地域において食農教育の推進と生活習慣病の減少を図ります。
    2. 地産地消による食料自給率の向上
    3. 「農」による教育力を学校教育に生かす運動の推進
    4. 生産者・消費者が共に食品の安全、安心な食べ物についてさらに関心を高めます。
    5. 伝統的な食文化や伝承食品の発掘

    3.課題

    「農」による教育力を生かす啓発活動は、地道な努力が必要であり、効果ある各種の活動が行われることです。そして、このためには多くの人的パワーを育てて推進を図ることが重要です。

    担当

    小山・鈴木

    委員の提言 その11

    高齢者”いきいき市場”を開設し、「農」を深耕しよう

    1.趣旨

    耕作放棄農地を借り受け耕作し、「育てる喜び」を味わっている市民は高齢者を中心として相当数にのぼっており、更に増加することが予想されます。「市民農業大学」の開設等町が進めてきた「農」のあるまちづくり計画が、着実に底辺の拡がりを見せている効果と考えられます。育てた作物を持ち寄り品評会を兼ね販売でき、小額でも収入を得ることができれば“やりがい”と“いきがい”を増すことができます。
    “いきいき市場”を開設できる条件整備を進めたいと思います。

    2.方策

    市民の耕作する農地の現状は、地主から直接借り受けるという、法的には“もぐり市民農園”であり、収穫した作物の販売は認められていません。“いきいき市場”開設にはいくつかの条件をクリアーする必要がありますが、そのメリットは大きいと思います。

    1. 市民農園としての整備
      不耕作地主の持つ農地を町が借り上げ、正式に“市民農園”として登録し、希望者に貸し出します。同時に“特別栽培農地”として指定します。
      ・既存の市民耕作農地:現状は地主から直接借り受ける“もぐり市民農園”
      ・新規の耕作農地:今後発生する廃業希望農地・耕作放棄農地
      新規に発生する不耕作農地に関する情報を集積・公開し耕作希望者を選定します。
    2. 農業特区
      更なる緩和策を推進するための方策として「農業特区」の申請を行います。
    3. 組織(グループ)の結成
      “いきいき市場”への出品を希望するメンバーに自主運営できる活動グループを編成させます。町(新しい村)はこの活動をサポートします。

    3.課題

    「食の安全」「地産地消」「食農教育」等々近年種々の表現で農業分野が議論されるにいたっていますが、言葉の上の概念で終わっていないでしょうか。最後には自分自身が自分の為に作る物以外に信頼できるものはなく、次には信頼できる人の作る物しか信頼できません。高齢化を迎えた人々が自身の為に作る作物は買う人にとっても貴重な食品となります。


        担当

        鶴見

        お問い合わせ

        宮代町役場産業観光課商工観光担当

        電話: 0480-34-1111(代表)内線264、265(2階14番窓口)

        ファックス: 0480-34-1093

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