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あしあと

    認知症について

    • [初版公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:821

    認知症とは

    ものごとを記憶する、考える、判断する、人とコミュニケーションをとるなど、私たちが日常生活を過ごすために欠かせない脳の働きのことを認知機能といいます。この認知機能が、何らかの脳の異常によっていちじるしく低下し、日常生活に支障をきたすようになった状態のことを認知症といいます。

    認知症の種類

    アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病など)

    認知症に関する電話相談

    電話番号 0120-294-456(フリーダイヤル)

    ※携帯電話・PHSの場合は 075-811-8418 (通話有料)

    受付時間:10時~15時(月~金 ※祝日除く)

    認知症疾患医療センター

    認知症疾患医療センターは、認知症に関する専門医療相談や鑑別診断などを行い、地域の保健医療・介護機関と連携を図り地域の認知症疾患対策の拠点となります。

    認知症疾患医療センターの詳細
    病院名住所電話番号
    久喜すずのき病院(県指定)久喜市北青柳1366-1
    0480-23-6540

    主な業務としては

    1. 専門医療相談(電話・面談)
       専門の相談員が、本人や家族からの認知症に関するさまざまな相談に対応するとともに、地域包括支援センター等と連携を図り問題に対応します。
    2. 鑑別診断とそれに基づく初期対応
       専門の医師による詳しい鑑別診断を行い、認知症疾患の診断を行うための検査や診察を行います。診断に基づいた治療や初期対応等を行います。
    3. 認知症周辺症状への対応
       合併症や周辺症状(幻覚、妄想、徘徊など)に対応します。
    4. 認知症医療に関する情報発信
       ホームページや各種研修により認知症に関する情報提供や知識の向上を図っていきます。

    認知症の方への対応(ワンポイント対応編)

    事例1 お腹が空いた! 食事をしたばかりなのにまだ食べていないと催促する

    良くない対応
    認知症の人「お腹空いた。ごはん食べさせてくれ(ちょうだい)よ。」
    「何言っているのですか?さっき食べたばかりでしょう!時計を見てください。忘れちゃったのですか!しっかりしてくださいよ!!」
    良い対応
    認知症の人「お腹空いた。ごはん食べさせてくれ(ちょうだい)よ。」
    「今支度していますから、できるまで待っていてください。このお菓子でもつまんでいてください。お茶でも飲みましょう。」

    解説

    これは認知症の代表的な症状の1つです。記憶障害が起こり、食べたことを忘れてしまうのです。
    また、脳にある満腹中枢が障害されて本来もっている食欲のコントロール装置が機能しなくなることも一因です。
    記憶障害は、比較的最近の事から忘れていきます。一般の人は、昨日の夕食に何を食べたかを覚えていないことはありますが、夕食を食べたこと自体は覚えています。
    しかし、認知症の方の場合は「体験の喪失」と言って、食べたこと自体を忘れてしまうのです。誰でも、体験していないことをしたと言われれば、相手が嘘をついていると思ってしまいます。そして、それが繰り返されれば「悪い人」「悪い嫁」になってしまうのです。
    覚えていない、記憶できない認知症の方に「さっき食べたでしょう」と言っても、思い出すことも、理解することも出来ないのです。ご本人の訴えを素直に聞き入れ、受け入れることが大切です。「今作っていますから」と肯定的な返事をし、お茶やちょっとしたお菓子をつまんでもらうとそれで済むことも多いようです。
    認知症の症状である記憶障害は、家族の方を苦しめますが、記憶することができない認知症の方も、常に不安と混乱の中で生活しているのです。

    事例2 どこも悪くないわ! 受診を拒む

    良くない対応
    認知症の人「どこに行くの?お医者さんなんか行きたくないわよ。どこも悪くないわよ。貴方が行けばいいでしょう。」
    「最近様子が変だし、行かないと困るのだよ。さあ、いいから行くんだ。無理にでも行くぞ。行かないと薬を出してもらえないのだから」
    良い対応
    認知症の人「どこに行くの?お医者さんなんか行きたくないわよ。どこも悪くないわよ。貴方が行けばいいでしょう。」
    「そうなのだよ。実は私が先生に診てもらうのだけど、家族の方と一緒に来るようにと言われたから、お前に一緒行ってもらいたいんだよ。」

    解説

    どんな病気でもそうですが、認知症の場合でも早期に診断を受けることは大切なことです。早めに診断を受ければ、専門医から見通しを聞き、長期的な対策を立てられます。
    しかし、自身が病気であると思っていない認知症の方を受診させることは容易ではありません。様子が変だから病院にいったほうがいいというような理詰めの説得は、逆効果です。本人には、非難されたという印象だけが残り、反発や不安を招きかねません。
    だまして連れて行くのも良くありません。「デパートに買い物に行こう」と誘って行き先が病院では、本人に不信感が残り、以後の介護が難しくなります。
    いつまでも元気でいてもらいたいからと健康診断を勧めてみたり、本人が信頼している人に同行してもらうと従うこともあります。例のように家族が診察を受けるので同行してもらいたいと行って連れて行くことも有効です。もちろん、あらかじめ事情を伝えておき、病院の先生に協力してもらいます。

    事例3 家に帰りたい 夕方になると家に帰ると騒ぎ出す

    良くない対応
    認知症の人(家に居るのに)「家に帰るわ。家に帰りたいわ。」
    息子「家に帰るって、いったい、どこの家に帰るつもりなのだ!!!?ここが母さんの家だろう!」
    良い対応
    認知症の人(家に居るのに)「家に帰るわ。家に帰りたいわ。」
    息子「電車はないし、遅いし、今日はここに泊まって、明日帰ることにしよう。」

    解説

    これは帰宅願望と言い、俗に「夕暮れ症候群」などとも呼ばれています。暗くなったり何もすることがなかったり不安になると出現する症状です。これと同じような症状で定年後、認知症になり定年退職したことを忘れてしまい、毎朝出社しようとする出社願望というのもあります。
    人間は、止められれば止められるほど願望は募るものです。ですから、この帰宅願望や出社願望は、叶える努力をしてあげなければ、願望はより強くなり不安や混乱を招き、「徘徊」と呼ばれる行動に繋がってしまうのです。
    その一刻の希望や思いを叶えてあげてください。少しずつ、この症状は消滅していきます。
    この症状には理由や目的があることもあります。例えば認知症が進行し、自分の青年時代の記憶の中で生活している方ですと、自分の生まれ育った家で祖父母の世話をする為に帰りたい」ということもあります。そういった場合は「今日はおじいちゃん、おばあちゃんは旅行に出掛けているのですって。」など、その理由を取り除いてあげ安心してもらうことも大切です。
    帰宅願望は時々出現しますが、面倒くさがらずに大切に対応することによって、早めに消失します。

    事例4 お財布がない!! 財布や通帳が盗まれたと家族を疑う

    良くない対応
    認知症の人「私のお財布が見当たらないけど、あなたが盗ったのじゃないの?」
    「誰がそんな物盗るものですか!自分でどこかにしまい忘れたのでしょう!!?」
    良い対応
    認知症の人「私のお財布が見当たらないけど、あなたが盗ったのじゃないの?」
    「あら、困りましたね。私でよければ一緒に探してみましょう。」

    解説

    これは典型的な「物盗られ妄想」と言って、比較的認知症の初期の頃から出現します。
    自分で大切な物をしまい込んだことやしまった場所、自分が使ってしまったことをすっかり忘れてしまうのです。ふつう私たちはものが見つからないと、どこかに置き忘れたと自分を責めますが、認知症の人は、「盗られた」と他者へ責任転換します。自分がしまった所に物が無ければ誰かに盗られたと疑います。
    記憶障害や認知機能の低下といった認知症の中核症状を基盤に発症しますが、直接的には、認知症の方が置かれている状況や周囲との対人関係が誘因になると言われています。例えば、家事を取り仕切るなど家庭の中心的な存在だった人が、世話される側になって立場が逆転すると、心に不安や葛藤が起こり妄想が起こると考えられています。
    この症状は、他人ではなく家族など認知症の方ご本人にとって身近な方に対して多く出現します。特に日頃同居している方が対象になりやすい行動です。
    覚えることが出来ないことに加え、不安と混乱を抱えている中で、正しい判断が出来なくなっているのです。認知症のご本人といくら言い合っても、ご本人にとってどんどん悪い人になってしまい、結果こういった症状が多く出現するようになるのです。認知症の人を私たちの世界に合わせるのでなく、私たちが認知症の方々の世界に溶け込むことがとても重要なのです。
    先程の対応のように本人の言うことを認め、そして本人自身が見つけ出せるように工夫するといいでしょう。
    ただし、介護する方が見つけてしまっては、介護する方が盗ってしまったと考えられてしまうので、認知症のご本人と一緒に探し、ご本人が見つけ出せるように工夫してください。

    事例5 お父さん、主人が帰ってきますから早く帰ってください!

    良くない対応
    認知症の妻(夫に対して)「お父さん、早く帰ってください。もうすぐ主人が帰ってきますから。」
    「何を言っているのだ!!?俺がお前の亭主だろう!」
    認知症の妻「私の主人はもっともっと若いです。あなたはお父さんです」
    良い対応
    認知症の妻(夫に対して)「お父さん、早く帰ってください。もうすぐ主人が帰ってきますから。」
    そうだな。そろそろ帰るとしよう。」(10分ほど外を散歩して戻る)
    認知症の妻「あなた。どこに行っていたの?そろそろ夕飯にしましょう。」

    解説

    家族など身近にいる人を他人と間違えたりする、逆に全くの他人を家族と思い込んだりする「人物誤認」という症状です。
    認知症の人から「どちら様でしょう」と尋ねられたりすると、家族にしてみればショックですが、「人物誤認」は認知症の人に比較的よく見られる症状です。
    対処のコツは、否定的にとらえないことです。認知症の人が間違えても、決して否定しないで、その話をよく聴き、認めてあげることです。
    例のように、実際に外に出て行きその場を離れると、誤認が消え何ごともなかったかのようにいつもの夫として迎えることがあります。別の人物と間違えている時はそれに合わせて返事するくらいの演技をしてみましょう。完全にその人になりきる必要はなく、話を聞き、話を合わせて、安心させてあげればよいのです。

    お問い合わせ

    宮代町役場健康介護課高齢者支援担当

    電話: 0480-34-1111(代表)内線382、383、384(1階6番窓口)

    ファックス: 0480-34-3396

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